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Experimental Soundtracks

フィルムのサウンドトラックへの大胆なアプローチを紹介し、大変異なる2作品について考察する。

最初の例は日本の映画です

『怪談』

『怪談』(かいだん、英題:Kwaidan)は、1965年(昭和40年)公開の日本映画である。文芸プロダクションにんじんくらぶ製作、東宝配給。監督は小林正樹。カラー、東宝スコープ、183分。
小泉八雲原作の『怪談』に収録されている「黒髪」「雪女」「耳無芳一の話」「茶碗の中」の4つの怪談話を映画化したオムニバス作品。構想に10年を要し、9ヶ月の撮影期間と多額の予算をかけて製作された。1964年(昭和39年)12月29日に東京・有楽座で先行公開され、1965年(昭和40年)1月から一般公開された。第18回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞。

音響を武満徹が手がけ、メロディやハーモニーで聴かせる通常のオーケストラ曲は一切使われていない。
和楽器や掛け声、それに風の音や弓矢の唸り、木が折れる音といった現実音をコラージュして音の世界を作り上げている。効果音と音楽が渾然一体となっており、独特のサウンドデザインがなされている

日本文化特有のコンセプトの『間』がうまく取り入れられている。

監督 小林正樹
脚本 水木洋子
出演者 三國連太郎
新珠   三千代
音楽 武満徹

 

 

Martin Arnold

次はオーストリアの映像作家、マーティン・アーノルドの作品を紹介する。

1959年オーストリア、ウイーン生まれで、ファウンドフッテージと呼ばれる執拗なまでの脱構築スタイルで知られる実験映像作家である。彼は、古い映画の数秒間のクリップを前後のコマ送りで実際のシーンより長く加工し、フレーム毎のコマを前後再生し、動作の反復/逆再生を繰り返し、数えきれないフレームを作り出す。サンプリングする事により、意図的にありふれたフィルムの隠された物語を掘り出すのである。’Pièce Touchée (1989)’ は’The Human Jungle ‘を、‘Passage à l’acte (1993) ‘は’To Kill a Mockingbird ‘を素材とし、伝統的なアメリカの家族の一場面を、攻撃的で緊張する奇妙な作品に仕上げている。

Passage à l’acte ‘のサウンドトラックは、オリジナル作品 ‘To Kill a Mockingbird ‘のサウンドトラックとは全く異なり、フィルムの一場面をごく短くカットし繰り返す事で、反復のパターンを発展させている。マーティン・レイノルドは声とサウンドエフェクトから新しい独自のサウンドトラックを創り上げている。

ここでビデオをご覧ください: https://youtu.be/sPVMMx4AMbI?si=QOUuSiYb4EBEBPNp

Class 5 レポート

 

・二つのフィルムのサウンドトラックを聞いて、音が映像にどんな効果をもたらすか、また音と映像の関係について 400 字程度で述べて下さい。

(注意事項)

レポートは評価の重要な要素ですので必ずMaNaBo で締め切りを確認しそれまでに提出して下さい。締め切り以降は提出されても未提出扱いになります。また単にコピーペーストのレポートは減点の対象になりますので呉々も気をつけて下さい。

提出は、word file で、タイトルは『class  number ○  学籍番号 名前』とし、MaNaBo のレポートに提出して下さい。またレポート本文にも、『class  number ○  学籍番号 名前』を入れて下さい。

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